Let’s study 播州織

2015.06.29

播州織とはPart9 ~生産工程、経糸のこと~

こんにちは。ナカムラです。
播州織を勉強しよう第九回目です!今回は生産工程の経糸の準備部分について紹介したいと思います。

 

播州織が織られるまでの流れは前回説明した通り(播州織の生産工程
(原糸入荷) → ①テキスタルデザイン → ②染色 → ③準備 → ④製織 → ⑤仕上・加工 →(出荷)  という流れになっています。

img9-03

この中で③準備部分は、(1)経糸準備糸を経糸として織り機に掛けることが出来る状態にする。(2)緯糸準備で糸を緯糸として織り機に掛けることが出来る状態にする。という2つの工程に分かれ、その中でも大変なのが経糸の準備です。
経糸の準備も2つの工程に分かれます。(1)整経(2)糊付け作業 です。

整経

img9-01
整経は、必要な本数の経糸を、長さを揃えて並べて、ビームに巻き付ける工程です。ストライプ柄やチェック柄など、経糸に色の違う複数の糸を使う場合は、デザイン通りに経糸を配列する(柄組み)をしなければいけません。
整経の方法としては、「荒巻整経」と「部分整経」という方法があります。

糊付け(サイジング)

img9-02
糊付けは、織りやすくするために経糸に糊を付ける工程です。
織物によっては、緯糸にも糊を付ける場合があります。例えば絹織物とかです。また、経糸であっても糊を付けずに織る場合もあります。(毛織物とか)
しかし!播州織は一般に経糸には必ず糊を付け、緯糸には糊を付けません。
糊付けの方法としては、整経前の糸に糊を付ける方法として「綛(かせ)糊付け」と「チーズ・サイジング(一本糊付け)」があり、整経後の経糸にまとめて糊を付ける方法として「スラッシャ・サイジング」があります。

3つの流れ

経糸準備の工程は、整経の方法と糊付けの方法の組み合わせによって、3つの流れに大別できます。

①糊付け → 部分整経

最初に糸に糊を付けてから部分整経機で整経します。
糊付けの方法としては、綛(かせ)糊付けとチーズ・サイジングを使います。

②部分整経 → B2Bサイジング

最初に部分整経で整経してから、全部の経糸にスラッシャ・サイジング・マシンという機械で一気に糊を付けます。

③荒巻整経 → 一斉サイジング

B2Bサインジングと同じように、スラッシャ・サイジング・マシンを使用します。ただし、機械の入り口に、ビーム
染液からあがってきた複数の染色ビームをそのまま置き、出口で一本のビームにまとめて柄組みをして巻き取ります。

 

今回はこれで終わります!今回は少し専門用語が多くて分かりづらかった方も居るかもしれません、、、。”スラッシャ・サイジング・マシン”とかなんか凄い強そうですよね笑なんか戦隊ものに出てきそうです笑
これからはもっともっと分かりやすく説明出来るように頑張りたいです!

それでは、次回は糊付けの事を紹介したいと思います◎お楽しみ下さい!!