2015.08.17
播州織について 〜工場見学 Part3〜
先日社長さんに連れて行っていただいた工場見学についてPart3です
今回は「サイジング(糊付け)工場」について紹介します。
まず
「サイジング(糊付け)」とは
サイジングとは「糊付け」のことを言います。
糊付けは、織りやすくするために経糸に糊を付ける工程です。
織物によっては、緯糸にも糊を付ける場合があります。例えば絹織物とかです。
また、経糸であっても糊を付けずに織る場合もあります。(毛織物とか)
しかし!播州織は一般に経糸には必ず糊を付け、緯糸には糊を付けません。
糊付けの方法としては、整経前の糸に糊を付ける方法として「綛(かせ)糊付け」と
「チーズ・サイジング(一本糊付け)」があり、整経後の経糸にまとめて糊を付ける
方法として「スラッシャ・サイジング」があります。
詳しくはこちらをご覧下さい。
では、工場を紹介していきたいと思います!!
まずは荒巻整経の現場を見学しました。
荒巻整経は、コーン・クリールというものに立てた数百個のチーズから
糸を引き出して、必要な長さを染色ビームに並べて巻き付ける整経方法です。
沢山のチーズが並んでいます。
ビームにいくまでの糸の量がすごいのでまるでクモの糸のよう、、、
なんとこちらの工場では10分に3000mの糸に
糊を付けているんだそうです( ̄‥ ̄)=3
そしてサイジング風景です。
サイジングは織物を作るまでのあいだで
最も重要な作業かもしれない、と社長さんがおっしゃっていました
サイジングが上手くいかないと、上手に織れる事は絶対にないそうです。
凄いスピードで駆け抜けて行く糸たち
作業員さんがチェックをして、どんなに細かな不備にも目をこらしています
こちらの工場では月に20万着の服がつくれるくらいの糸
に糊を付けているそうです 笑
ビームに巻かれた糸
ビームに巻き付ける時は二人がかりです
息を合わせて作業をしなければ行けません。
さて、今回で工場見学の紹介を終わりたいと思います。
加工工場、染色工場、サイジング工場、、、
すべて暑かった
汗だくだくでした。
職人さんの凄まじさを感じました。
播州織は職人さんの命がこもっています。
工場見学をして播州織を身近に感じる事ができました。
そして、播州織は奥が深い。
学べば学ぶ程播州織の魅力が増し、その魅力、播州織の素晴らしさを
みなさんにどのようにして届けて行くか、どのようにしてみなさんに
伝えれるか、を考えています。
これからもクロコミ社員は貪欲に勉強して、みなさんに
播州織の素晴らしさを新しいかたちでお伝えしていきます
まずはみなさん、一度、播州織を手にとって見て下さい。