2015.11.27
糸について2
こんにちは、ナカムラです。
生地の個性は糸で決まる。
織物を勉強していてやっぱり、一番奥が深くて
一番織物の基礎となるのは糸や繊維じゃないかな、と思います。
細い糸があるとキメの細かい、柔らかい生地が織れるし、
太いとだと硬めの厚い生地がおれます。
同じ織り方をしてもです。
糸が変わるだけで印象も肌触りも変わってしまうのです。
そんな糸は”繊維”から出来ています。
繊維を糸にすることを ”紡績” といいます。
天然繊維の短い繊維、または化学繊維のステープル(短繊維)を、平行に並べ
均一の太さに引き揃えて、撚(ヨリ)をかけて糸にすることです。※撚=ねじること
「紡」は撚りあわせることを意味し、「績」は引き伸ばすことを意味しています。
繊維に撚りをかけることによって 「糸の太さを維持する」「糸に丸みをつける」
「弾力、伸度をもたせる」「均一性、収縮性、柔軟性、光沢を与える」
などの効果が出てきます。
この紡績は空気をコントロールしながら作られていきます。
綿の体積内に含まれる繊維の割合は10%未満と極微量で、
大半が空気で構成されています。複雑に絡まった繊維1本1本を平行に並べ、
細く引き伸ばし、撚りをかけていく技術こそが紡績技術です。
この「紡績」に対し、蚕の繭から繊維部分引き出すし、
生糸をつくることを”製糸”といいます。
生糸は、繊維がお互いに密着した撚りのない連続した糸です。
また、化学繊維の原料を液状にして、細い孔から押し出し、
凝固させて連続した糸をつくることを”紡糸”といいます。
このように繊維にもいろいろな種類があるように、
そこからできあがる糸の種類もさまざまです。
たとえば、綿糸、絹糸、ポリエステル糸といった繊維原料による区別があれば、
短繊維糸 (スパン糸)、長繊維糸 (フィラメント糸) という糸の形状による区別、
あるいは糸の本数や撚り数によって、単糸、撚り糸、意匠糸などと分けることもできます。
次回は糸の世界にもっと深く入り込んでみましょう◎