2015.12.21
撚り
こんにちは、ナカムラです。
前回から糸の分類のなかでも『糸の本数や擦り数による分類』に入りました。
「糸の本数、撚りの数について」を前回ご紹介したのですが、
撚りの本数を見て行く前にまずは基本的な「撚り」についてお勉強しましょう。
そして今回は糸の「撚り」について詳しくご紹介したいと思います。
撚り糸

漢字で書くと「撚糸(ねんし)」。
糸に撚り(より)をかけること、または撚りをかけた糸のことです。
「撚る(よる)」とはねじりあわせることです。
糸に撚りを掛ける意味

なぜ糸に撚りを掛けなきゃいけないの?そう思いますよね。
たとえば、かいこからとれる生糸。繭からほぐし出した糸はとても細く、
そのままでは糸としては使えません。
何本かを束にしないといけないのですが、ばらばらになって扱いにくくなります。
この生糸の束に軽く撚りをかけると、丈夫な一本の糸として使えるようになるんです。
もともと撚糸はこのような簡単な目的のためにおこなわれたのですが、
いろいろな工夫をしているうちに、その糸で作られる生地の風あいや肌ざわり、
丈夫さなどがまったく違ってくるという効果がでてきたのです。
現在では技術の進歩により、多種多様な撚糸が行われており、糸に様々な表情をつけています。
糸に「撚り」をかける事の簡単な目的効果をご紹介しますね!
撚りを掛ける目的効果
○ 織布に耐えられる丈夫さにする
○ 太くする
○ 糸ムラを解消
○ 丸みをもった糸にする
○ 毛羽を少なくさせる
○ 伸びに対する強さを与える
○ 伸縮性を与える
○ 滑らかにする
○ しなやかにする
○ 光沢をあたえる
○ 強くする
などの効果があります。
糸を撚ることはとっても大切です。