Let’s study 播州織

2015.12.03

化学繊維ってどんなもの?

 

 

こんにちは、ナカムラです。

 

前回は科学繊維について紹介しました!

今回も科学繊維についての続きです。

 

科学繊維の話しになると結構難しく、分かりづらいと思いますが、

是非お付き合いください◎

 

前回、 ”化学繊維は天然繊維に対して用いられる言葉で、原料や製造法により、

「再生繊維」「半合成繊維」「合成繊維」「無機繊維」に分類されます。” とお話しました。
今回はこの中の「再生繊維」「半合成繊維」「合成繊維」について

ご紹介して行きたいと思います。

 

 

 


再生繊維

 


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レーヨンやキュプラ、セルロースなど、天然にある繊維の原料を

一度溶かして、化学薬品等を加えて加工し、繊維に再生したものです。

 

 

また、再生繊維のなかでも「植物系」「化学系」に分類されるものがあります。

化学系よりも植物系のほうがはるかに多いです。

 

植物系再生繊維

次第に開発されてその種類が増えています。

たとえば、レーヨンやテンセル、バンブーなどが植物系再生繊維となっています。こ

うした植物系再生繊維は、綿のようによく水を吸い取る性質を持っており、手触りも

素晴らしい場合が多いです。微生物が分解し土にかえりやすいメリットがあります。

吸湿、放湿性が良く、静電気や熱にも強いです。染料によく染まるので、様々

な衣服によく利用されます。

 

化学系再生繊維

ペットボトルなどを砕いて一旦溶かし、繊維にしたものを指します。これは、ポリエ

ステルと同じような性質を持つ繊維となります。植物系と比べると染色性が悪く

静電気に弱いですが、型崩れしにくいメリットがあります。

天然繊維と混紡して使用することが多いです。

 

 

 


半合成繊維

 


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セルロースやタンパク質など天然の高分子物質を、化学的に処理をして

繊維に加工したものを、半合成繊維と呼びます。合成繊維と再生繊維の

ちょうど真ん中のような繊維で、絹のような感触があります。

 

半合成繊維の種類

生地に使われる半合成繊維は、主にセルロース系とタンパク質系の二つに分類されます。

 
「セルロース系」

木材のくずから作られる繊維です。熱と摩擦に弱いので、高温でのアイロンは厳禁

です。また、シンナーなどの薬品にも弱いです。

「タンパク質系」

動物性のタンパク質を原料にした繊維です。牛乳から取れるミルクガゼインに

アクリルニトリルを混ぜて繊維に加工するので、ミルク繊維という別名があります。

シルクと同じ様にタンパク質が原料なので、手触りも見た目も非常にシルクに

そっくりです。セルロース系と同様に、高温でのアイロンには耐えられません。

 

 

 

 


合成繊維

 


 

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合成繊維は、主に石油や石炭などの原料を化学的な技術を用いて加工し、

繊維にしたものです。合成繊維は全体的に耐久性があり、折り曲げに強いという

特徴があります。

そのため、型崩れもしにくくシワも付きにくいです。カビや虫喰いに強いのですが、

皮脂や食べカスが付いたままだと虫に食べられて穴が開いてしまうこともあります。

合成繊維の種類

様々な合成繊維がある中で「ナイロン」「ポリエステル」「アクリルは」三大合成

繊維と呼ばれます。

化学繊維の中でも一番よく使われています。

 

合成繊維の扱い方

合成繊維は耐久性もあり洗濯も比較的楽ですが、アイロンの熱に弱いタイプも多いです。

アイロンをかけるときには適正温度に調節しないと溶けてしまうので、注意が必要です。