Let’s study 播州織

2016.01.14

身近な物で「撚り」をみてみる

 
こんにちは、ナカムラです。

 

これまで沢山「撚り」について見てきました。

今日は身近にあるもので簡単に「撚り」について見てみましょう。
見るのはこの二つ!

「ミシン糸」と「手縫い糸」

です。
ミシンが発明されてからの縫製品は手縫いとミシン縫いとに分けられ、

縫い糸もそれぞれの目的に合わせ、手縫いには手縫糸、

ミシン縫いにはミシン糸が使われるようになりました。

手縫糸とミシン糸にもそれぞれたくさんの種類があります。

 

 

手持ちの手縫い糸、

ボビンに巻けばミシン糸にできるかな?

ミシン糸で手縫いはできる?と思う事ないですか、、、

 

 

手縫い糸はミシン糸に代用できません。

理由は「糸の”撚り”の方向が逆」だからです。

 

 

糸の撚りの方向は右側に撚ってあるのと、左側によってあるものがあります。

それぞれアルファベットの斜めの部分を使って

「S撚り」と「Z撚り」といいましたよね。
では、それぞれの糸に分別してみましょう。

 

 

S撚りの糸

・手縫い糸

 

Z撚りの糸

・ミシン糸

・穴糸

・ボタンつけ糸

 

 

通常、手縫糸は右撚り(S撚り)、ミシン糸は左撚り(Z撚り)になっています。

名称未設定-1

 

ミシンの場合、Z撚りでないと機械の力のかかる方向が逆になってしまい、

糸の撚りがほどけてきてしまいます。

だからS撚りの手縫い糸はミシン糸に代用できないんですね。

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では、ミシン糸で手縫いはどうか。

0904_05

糸の長さが50cmぐらいまでだったら、

そんなに撚れずに使えると言えば使えます。

 

しかし、力のかかる方向に合わせて撚りの方向を選ばないと、

ほどけてきて糸の強度が落てしまうんです、、

しかし、ミシン糸を手縫いに使ってはいけないということではありません。

手縫いに使用するときは、ミシン糸を短めに切って縫うと

ちりつきやもつれが起こりにくくなります。